3.2 音圧レベルと音の大きさとの関係
3.2 音圧レベルと音の大きさとの関係
音の大きさは、音の強さに関係する感覚量で、音の高さと音色とあわせた3要素として、音の知覚に関するもっとも基本的な性質です。単位として、sone(ソーン)を用います。
周波数1kHz の純音で、音圧レベルが 40 dBの音を 1 sone とする比率尺度で表現されます。例えば、正常な聴力を持つ人が、1 sone の純音の 2 倍の大きさと判定する音の大きさを、2 sone とします。
図3.2.1 は、音圧レベル(dB)と音の大きさ(sone)の関係をオクターブバンド毎に求めたものです。
例えば、1 kHzの場合をみてみると、音圧レベルが40dBから10 dB 増加すると、音の大きさは 2 sone すなわち 2 倍になることがわかります。
また、他の周波数帯域でも、1 kHz の場合と違いはありますが、音圧レベルが 10 dB 増加すると、音の大きさがほぼ2 倍になる関係は同じとなります。
このように音の大きさは主に音の強さに依存するとともに、図からわかるように周波数にも依存します。さらに、音の持続時間にも依存し、持続時間が 150 ~300 ms の間では定常状態と感じます。
但し、通常はsoneはあまり使用されず、phonが慣習的に使用されています。
参考:小野測器技術資料