1.1 材料の性質
1.1 材料の性質(property of material)
材料を接合については、結合力の強弱により2種類に分類されます。
(1)強い結合力による接合:化学的結合による原子間引力、すなわち共有結合、イオン結合、金属結合などの強い結合力を基本とする、溶接や接合
(2)弱い結合力による接合:ファン・デル・ワールス結合や水素結合などの弱い結合力を基本とする接着
同種または異種材料どうしが溶接あるいは接合するかしないかは、材料固有の性質として決まります。ただ、溶接や接合時の雰囲気については、材料が持つ固有の性質に影響を与えます。金属表面には酸化膜や、ガスや水分、有機物などの吸着層が存在しており、材料が持つ固有の性質に基づいてふるまうことを妨げます。更に接合する界面は原子レベルの凹凸があり、接合効率を低下させます。
これらの阻害要因を、いろいろなプロセスを除去して、材料間に強い化学結合を生じさせる方法が、溶接、接合です。
引用文献
機械工学便覧 6th ed. ɤ03-03章 日本機械学会
ORG:2020/11/16