10.19 突合せ継手の強度

10.19 突合せ継手の強度(Strength of Butt Joints)

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突合せ継手は、圧縮力および引張力が作用する部位で用いられます。突合せ継手は、2つの部材をほぼ同じ面内で突き合わせて、開先を設けて溶接する継手です。突合せ継手の開先の形状はいろいろあります(図10.19.1)。例えば、開先を成形せずに溶接するI型継手は、主に薄板の場合に採用されます。ここではごく普通の用いられる、開先を材料の片側だけに設けるV形継手と材料の両側に設ける両面V形継手(X型継手)についてその強度を検討してみましょう(図10.19.2)。

図10.19.1 突合せ継手の種類

図10.19.2 突合せ継手

V形継手では、脚長長さもしくは開先溶接の大きさは板厚と等しくなります。図10.19.1(a) に示すV形継手では、

抗張力は

      (式10.19.1)

で表されます。

ここで、

l: 溶接長さ。通常は溶接する板の幅に等しいです。

また、両面V形継手の場合の抗張力は、

  (式10.19.2)

で表されます。

ここで、

t1:上側の開先溶接のサイズ
t2:下側の開先溶接のサイズ

疲れ強さや応力集中を考慮すると、開先溶接の大きさは、板厚と同じかわずかに余盛を擦る程度が望ましいです。
また余盛と板との接続部もできる限り滑らかになるように溶接施工するのが望ましいです。

 

 

参考文献
A Textbook of Machine design by R.S.Khurmi & J.K.Gupta

引用図表 図
10.19.1 突合せ継手の種類
図10.19.2 突合せ継手

ORG: 2018/3/9