3.9 熱間加工プロセス
3.9 熱間加工プロセス(Hot Working Processes)
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熱間加工プロセスには、以下の通り様々なものがあります。
1. 熱間圧延
熱間圧延プロセスは、大きいブロックを要求された形状に変換する最も迅速な方法です。 熱間加工プロセスは、熱せられたインゴットが同じ速度で逆方向に回転する2本のロールの間を通過するプロセスです。ロールの間の空間は、圧延部で要求された厚さに適合するように調整されます。
このように、ロールはインゴットを通過することにより、断面を減少させてその長さを増加させるために、通過したインゴットを絞り込みます。 棒や、板、シート、レール、アングル、Iビーム、などの構造物が、熱間圧延によって製造されます。
2. 熱間鍛造
熱間鍛造は、金属を加熱して塑性状態にして、その後加圧して要求される形状と大きさに成形します。 熱間鍛造の場合の加圧力は、熱間圧延のように連続的に作用するのではなく、断続的に作用します。 加圧は、手によるハンマリングや、機械的なハンマリング、鍛造機によって、行われます。
3. 熱間スピニング
鍛造可能な温度に板材や管材などの金属を加熱して、ローラーなどを当てながら回転させて要求される形状に成形します。 ”ヘラ絞り”といわれる場合もあります。回転軸に対して対称な円形断面の部品はこの方法により広く製作されています。
欠点は、素材によっては(例えばステンレス鋼)、加熱により強度や耐食性が低下してしまうので、注意が必要です。 また、母材が熱間スピニング後に減肉する(板厚が薄くなる)ことも考慮しなければなりません。
4. 熱間押出し
熱間押出しは、金属を再結晶温度より高い温度に保持して、加工硬化を防いだ状態で、耐圧性の型枠にいれて、一定断面形状の隙間から押出して要求される形状に成形します。 適用できる金属は、鋼、銅、アルミニウムなど、ほとんどの金属及びそれらの合金に適用されます。 各種金属の熱間押出しに最適な温度を示します。
5. 熱間絞り、深絞り
熱間引抜き、深絞りは、主としてシームレスのパイプやシリンダの製造に適用されます。
通常、2段階の工程になります。
第一段階は、ダイとパンチにより熱せられた円板をカップ状に絞り込みます。
第二段階は、絞ったカップを再度加熱して、要求される壁の厚みで、要求長さになるまでさらに絞ります。第二段階の工程は何段階にも分けられており、壁の厚みが徐々に薄くなるように、直径の大きい順に配置された数段階のダイを使用します。
6. 熱間穿孔
熱間穿孔は、シームレス鋼管の製造に使用されます。加熱した鋼の円筒状ビレットを同じ方向に回転する2本の円すい型のロールの間を通過させます。 マンドレルはこれら2本のロールの間に設けられて、ビレットがマンドレルを通過することにより穿孔されて穴の大きさを制御します。
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引用図表
熱間圧延プロセス 鉄鋼連盟HP
鉄鋼製造プロセス JFEスチールHP