1.8 国際単位系(SI単位系: S.I. Units )

1.8 国際単位系(SI単位系: S.I. Units )

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1. 国際単位系の歴史

国際単位系の前身として、メートル法が産声を上げたのはフランス革命の時代でした。メートル法は1875年に、17か国の代表により締結されたメートル法条約の成立により次第に世界に受けいれられてきました。その際、メートル及びキログラムの新しい国際原器が製作され。1889年の1889 年の第 1 回国際度量衡総会(CGPM)で公認されました。

また、1875年5月20日、メートル法条約の条項1に基づいて、国際度量衡局(BIPM)が設立されました。(フランス,パリ近郊)

1960年第11回国際度量衡総会で、メートル単位系(MKS単位系)はSI国際単位系と呼ばれるようになりました。このときに、メートルの定義が人工物であるメートル原器から、クリプトン放射による定義に改訂されました。

その後、SI基本単位の定義は、都度見直しを受け、直近で2018年11月の国際度量衡総会で、SI基本単位の定義で最後まで、人工物に依存していたキログラムが、物理定数であるプランク定数hに関連付けられたことで、7つのSI基本単位すべてが、人工物に基づく定義から物理定数に基づく定義に変更されました。

2018年の総会で、7つのSI基本単位の定義は、7つの定義定数と呼ばれる定数により定義されることになりました

 

2. SI国際単位系の構成

SI国際単位系では、7個のSI基本単位(表1.8.1)、基本単位のべき乗の積として定義される組立単位とがあります。組立単位で、この積の係数が1のとき、その基本単位は「一貫性のある組立単位」と呼ばれます。一貫性のある組立単位の中で、固有の名称および記号が与えられたものがあります。この固有の名称および記号を持つ22個のSI単位を、表1.8.2 に示します。

7つの基本単位と22個の固有の名称および記号を持つSI単位の合計29個の組合せで、その他のSI単位は表すことができます。

さらに、SI基本単位は、7つの定義定数(表1.8.3)そのもの、もしくは定義定数の積・商の何れかにより記述されるようになりました。

2018年の改正で、基本単位、組立単位とも、定義定数から直接構築できるので、区別する必要は無くなりましたが、歴史的に定着しており概念的には区別されています。

また、7つの基本単位、固有の名称および記号を持つ22個の単位の組合せによりつくられる組立量があります。組立量と基本単位を用いた一貫性のある組立単位の例を、表1.8.4に、名称および記号の中に固有の名称と記号を持つ一貫性のあるSI組立単位が含まれている、一貫性のあるSI基本単位の例を表1.8.5に示します(ややこしいですよね。将来、もう少しわかりやすく書き直そうと考えています)。

さらに、SI単位とともに使用できる十進の倍量および分量をあらわすSI接頭語があります(表1.8.6)。これらの接頭語は、単位記号の前に置かれ、単位記号との間には空白を開けないで記述します。

表1.8.1 SI基本単位   出典:国際単位系(SI) 第9版(2019) 日本語版

表1.8.2 固有の名称と記号を持つ 22 個の SI 単位   出典:国際単位系(SI) 第9版(2019) 日本語版

表1.8.3 SIの7つの定義定数   出典:国際単位系(SI) 第9版(2019) 日本語版

表1.8.4 基本単位を用いて表現された一貫性のある組立単位の例   出典:国際単位系(SI) 第9版(2019) 日本語版

表1.8.5 名称および記号の中に固有の名称と記号を持つ一貫性のある SI 組立単位が含まれている、一貫性のある SI 組立単位の例   出典:国際単位系(SI) 第9版(2019) 日本語版

表1.8.6 SI接頭語   出典:国際単位系(SI) 第9版(2019) 日本語版

 

 

3. SI基本単位の定義の変化

先にも既述したように、2006年発行の第8版と比較してに、2019年発行の第9版では、各SI基本単位の定義が大きく変わっています。

最も大きな差異は、質量の定義が人工物である国際キログラム原器から、物理定数であるプランク定数を基準にするように変わったことです。2011年頃は、アボガドロ数により再定義する案が有力でした。

また、全てのSI基本単位の7つすべてが、定義定数と呼ばれる7つの物理定数に基づいて定義されるようになったことです。このことにより、これらの定義定数を決定する技術が向上するに対応して、SI基本単位の精度も向上することになります。

表1.8.7 SI基本単位の定義の変更   出典:国際単位系(SI) 第9版(2019) 日本語版

 

4. 7つの基本物理量の依存関係

SI基本単位により示される、7つの基本物理量は、次元的に独立とみなされます。しかし、実際はいくつかの物理量は依存関係があります(図1.8.8)。2006年第8版と2019年第9版とを比較して示します。

図1.8.8 7つの基本物理量の依存関係  参考:Wikipedia他

 

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参考文献
国際単位系(SI) 第9版(2019) 日本語版
国際文書第8版(2006) 国際単位系(SI) 日本語版
新たな時代を迎えた国際単位系(SI) -基礎物理定数による基本単位の定義―   臼田孝  計測と制御  Vol.58 No.5 2019年5月号
国際単位系(SI)は世界共通のルールです ~全ての時代に、全ての人々に~  (国法)産業技術総合研究所 計量標準総合センター  2020年4月
SI基本単位の再定義(2019年)     Wikipedia 2023/01/20閲覧

 

引用図表
表1.8.1 SI基本単位   出典:国際単位系(SI) 第9版(2019) 日本語版
表1.8.2 固有の名称と記号を持つ 22 個の SI 単位   出典:国際単位系(SI) 第9版(2019) 日本語版
表1.8.3 SIの7つの定義定数   出典:国際単位系(SI) 第9版(2019) 日本語版
表1.8.4 基本単位を用いて表現された一貫性のある組立単位の例   出典:国際単位系(SI) 第9版(2019) 日本語版
表1.8.5 名称および記号の中に固有の名称と記号を持つ一貫性のある SI 組立単位が含まれている、一貫性のある SI 組立単位の例   出典:国際単位系(SI) 第9版(2019) 日本語版
表1.8.6 SI接頭語   出典:国際単位系(SI) 第9版(2019) 日本語版
表1.8.7 SI基本単位の定義の変更   出典:国際単位系(SI) 第9版(2019) 日本語版
図1.8.8 7つの基本物理量の依存関係  参考:Wikipedia他

 

REV:2023/01/24
ORG:2017/04/23