3.10 冷間加工 -ものづくり、ひとづくり-

3.10 冷間加工(Cold Working)

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冷間加工は、金属を再結晶温度より低い温度で加工します。 ほとんどの冷間加工プロセスは、室温で行われます。 冷間加工は、粒子構造をゆがめますが、サイズはほとんど減少しません。熱間加工よりももっと高い圧力が必要です。金属が冷間加工できる程度はその延性に依存します。 金属の延性が大きいほど、冷間加工が容易です。冷間加工時には、残留応力として知られる厳しい応力が発生します。これらの応力が存在することは望ましくないので、残留応力の影響を無くすために適切な熱処理が行われます。

冷間加工は、通常熱間加工で金属を成形後に最終工程として行われます。 冷間加工は、鋼の引張強さや、降伏強さ、硬さを増加させますが、延性は低下します。 冷間加工による硬さの増加は加工硬化(work-hardning)と呼ばれます。

一般に、冷間加工には以下の特徴があります。
1. 冷間加工時に金属に付加された応力は、冷間加工後に熱処理によって除去されない限り、金属中に残留します。
2. 粒子構造のひずみが生成されます。
3. 延性が失われる一方、金属の強さと硬さは増加します。
4. 鋼材の再結晶温度は上昇します。
5. 表面仕上げの状態は改善されます。
6. より厳しい寸法公差を維持できます。

 

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