機械系エンジニアに求められること
Contents
機械系エンジニアに求められること(requirementd of mechanical engineers)
スポンサーリンク
アフィリエイト広告を利用しています。
以下は、管理人が機械系技術のいろいろな分野で仕事をしてきた中で、できる技術屋(あえて技術者とは言いませんが)にみられるある程度共通した資質(指向)があるのではと思うようになりました。まとまりは悪いですが、以下に挙げます。順番は適当です。もちろん、管理人はこれらをすべては実践できていません。
(1)何にでも好奇心を持つ。
自分が知らないことに、「なぜだろう」と思う好奇心は、知識を得るための大元の心構えです。
(2)絵を描く。
頭の中で考えたことを、手を使って絵(ポンチ絵、マインドマップを含む)に落とし込むと、自分の考えがまとまります。専門書を読んでいて文字や数式の羅列も、絵に落とし込むことで、直感的に理解できるようになります。また、自分の考えを相手に伝えるときも、絵を描きながら説明すると明確に伝わります(あまりヘタクソな絵ではだめですが)。
(3)図面を読む。
絵を描くと対応していますが、図面から現物のイメージが思い浮かべられるようになれば、理解が進みます。図面は眺めるだけではなく、読むように見ることが必要です。
(4)現物を見る。
図面だけではイメージがわかない場合もあります。現物を見ることも大事なことです。図面と現物とを対比する経験を蓄積することで、図面(絵)から実物をイメージするのが容易になります。新たな発想も生まれます。
(5)4大力学の基礎を理解する。
機械系のエンジニアが学ぶべき力学系の科目として、古典的なものに4大力学があります。具体的には
・材料力学
機械や構造物に色々な負荷が加わったときにどのように変形するか、また破壊しないようにするにはどのようにすればよいかを研究する学問です。一般には固体について考えます。ものづくりに携わる技術者にとって材料力学の知識は必須です。壊れない、安定して使える機械や製品を設計するためには必ず必要な知識です。
・流体力学
自由に変形する流体の運動を数理物理学的に解析する学問ですが、管路や噴流、ポンプやジェットエンジンなどの流体機械の流れのような実際的な流れについても研究する学問です。
・熱力学
熱や物質の輸送現象や状態変化を考えることで、これらに伴う力学的な仕事との関係を理解するための学問です。
・機械力学
材料に働く力についてその大きさや作用する方向について考える学問です。材料力学では、機械力学的な考察であられた力をもとに材料の変形を考慮しながら材料の材質や大きさを決めます。振動解析は機械力学の大きな割合を占める分野です。
どれくらいのレベルが要求されるかは、皆様のものづくりの対象となる機械の種類によって異なりますが、これらの知識を基礎的なレベルでよいから持っていれば、多角的な見方ができます。学生のときだけ勉強すれば十分と思うのではなく、社会人になってからでも学習することが肝要です。
(6)文献を集める。
最近はGoogle検索により、自分が必要とする文献(論文や解説)が簡単に手に入ります。また、Google Books により、必要とするテーマの書籍を簡単に読むことができます。将来役に立ちそうと思われる文献ついては、ダウンロードや。URLの記録などで、情報を手元に残し、折を見て読み返すことで理解が深まります。
今現在している仕事の範囲を超えて、興味を持ったものを集めておくのがコツです。
(7)メモ魔になる。
見聞きしたことをひたすら記録することが大事です。雑多にわたる記録(メモ)を組み合わせることにより、新しい気付きを得ることが多々あります。
(8)想像力を働かせる。
もしこれがこのような動きをするとどうなるかを想像してみることにより、トラブルを予見して未然に防止できることもあります。
(9)語学力を鍛える。
このグローバルの時代、日本語だけでは意思の疎通ができないことが多々あります。いわゆるBasic English レベルでよいので、会話ができることが望ましいです(これが出来ないので苦労しています)。
また、例えば英語で書かれた文献には非常に狭い範囲のトピックスを扱っているものがあります。これらを読むことができると非常に役に立ちます。
(10)地頭力を鍛える。
目の前のトラブルに対して、これを直接解決できる知識を持ち合わせていなくても、今自分が持っている知識を組み合わせて、何らかの解決策を見つけ出す能力が必要です。
(11)楽観的であれ
どんな大きなトラブルがあっても、どんな大きな失敗をしても、耐え抜くことができれば必ず春が来ます。「人事を尽くして天命を待つ。」
参考文献
「配管設計」実用ノート 西野悠司 日刊工業新聞社
ORG:2020/04/25
REV:2020/05/09