日本のものづくり

2.8 機械加工を考慮した形状

2.8 機械加工を考慮した形状

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鋳造品は、比較的加工個所が少なくて済むニアネットシェイプに製作が可能ですが、加工費の低減を行うには、鋳造品の設計の段階で機械加工部をできる限り少なくなるように設計に留意しなくてはなりません。
機械加工する場合でも、適正な仕上げしろになるようにするとともに、加工しやすい形状にするよう配慮が必要です。
具体例を以下に示します。

(1) 工作機械に取付けやすいようにする。図2.8.1は、取付面が曲線になる場合に、取付座を設けた例です。

(2)加工時に、工具が逃げないようにする。図2.8.2は、穴あけ加工の際にドリル先端の当たり面を平面にして、ドリルが逃げないよう配慮した例を示します。

(3)断続切削は切削工具の刃の寿命を著しく減少させるので、出来る限り避ける。図2.8.3は、フランジ部の座面の切削の際に、連続切削となるようにリブを設けた例です。

 

 

 

参考文献
機械工学便覧 第6版 β03-02章

引用図表
図2.8.1  機械加工のための取付座          機械工学便覧 第6版 β03-02章
図2.8.2  穴あけ加工部のための改善例         機械工学便覧 第6版 β03-02章
図2.8.3  連続切削とするための切削面の改善例      機械工学便覧 第6版 β03-02章

 

2016/11/3
本稿(初稿)は、筆者の興味と復習を兼ねているため、参考文献からの引用が主たるものになっています。第2稿ではより内容を絞り、かつより広範囲なデータに基づく記述を企図しております。

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