6.2 各種硬さの換算

6.2 各種硬さの換算

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材料の機械的な性質を示す指標として、硬さは比較的測定しやすいものです。よく使われる4種類の硬さ、ブリネル硬さ、そしてロックウェル硬さ、ビッカース硬さ、ショア硬さの内、ブリネル硬さ、ロックウェル硬さ、ビッカース硬さは、ダイアモンドや超硬合金等の非常に硬い材質でできた圧子を対象物に押し付けて、材料に入り込む深さや除荷した時の戻り具合などを見て硬さを表すものとして数値化したものです。ショア硬さも、先端がダイアモンドでできた圧子を一定の高さから落とした時の材料からの跳ね返りの高さを見ており、衝突時にできるくぼみの形成によって消費される、圧子の運動エネルギーの消費の程度を数値化したものです。これも同系統の材料であれば硬い材料ほどくぼみの大きさが小さくなるという性質を利用したものです。

ただ、これらは方法や使用する試験機、計算式もそれぞれ異なりますので、同じ素材でも数値だけを見るとかなり異なったものになります。これらの硬さの測定方法や測定の考え方には特徴があって、素材や目的により使い分けが行われていますが、硬さを比較する場合に同じ硬さに単位を揃えた方が便利なことがあります。
そのために、換算表が使われたり、以下に示す換算式が用いられます。

ロックウェル硬さ(HRC)= 0.1×ブリネル硬さ(HB)-3
ロックウェル硬さ(HRC)= ショア硬さ(HS)-15
ビッカース硬さ(HV)≒ブリネル硬さ(HB)
ショア硬さ(HS)=0.1×ブリネル硬さ(HB)+12

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