整理、整頓、清掃
整理、整頓、清掃(seiri,seiton,seisou)
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0. はじめに
3Sとは、整理、整頓、清掃の3つの頭文字をとった言葉です。現在は5S活動が一般的ですが、3Sについては昔から取り組まれています。また、現在はトヨタ生産システム(TPS)でも5S活動が取組みの一つになっていますが、1970年代のトヨタが取組みを始めたときは、安全管理の観点から整理、整頓、清掃、清潔の4S活動の取組みを行っていました(図1)。
図1 トヨタの4S 出典:トヨタ式生産システム -トヨタ方式- トヨタ自動車工業株式会社 S48.1
ここで、3Sとは何かというと
・「整理」とは、必要なものと不要なものを分類し、不要なものを処分することです。
・「整頓」とは、必要なものを定位置に置き、取り出しやすいようにすることです。
・「清掃」とは、ゴミや汚れをなくし、清潔に保つことです。
3S活動は、単なる清掃活動ではありません。職場環境を改善し、安全性を向上させ、生産性を向上させるための重要な活動です。
1. 3S活動の効果
3S活動を行うことで、以下のような効果が期待できます。
・ 安全性の向上
・ 生産性の向上
・ コスト削減
・ 品質の向上
・ 従業員のモチベーションの向上
ただ、3S活動は一朝一夕で成果が出るものではありません。継続的に取り組むことで、徐々に効果が現れてきます。
2. 3S活動を進めるポイント
3S活動を進めていく際には、以下のポイントを押さえるとよいでしょう。
・ 全社員の理解と協力を得る
・ 具体的な目標と計画を立てる
・ 定期的に点検・改善を行う
3S活動は、職場環境を改善し、働きやすい職場づくりにつながる重要な活動です。ぜひ、自社の職場でも3S活動に取り組んでみてはいかがでしょうか。
3. 3S活動の具体的な取組み
以下に、3S活動の具体的な進め方について、いくつかの例を挙げます。
3.1 整理
(1)必要なものと不要なものを分類する
・ 使用頻度、必要性などを考慮して、必要なものと不要なものを分類します。
・ 判断に迷う場合は、「1年間に1回も使用していないもの」は不要なものと考える目安になります。
(2)不要なものを処分する
・ 不要なものは、廃棄、リサイクル、寄付など、適切な方法で処分します。
(3)必要なものを定位置に決める
・ 必要なものを、使用頻度や動線などを考慮して、定位置に決めます。
・ 定位置には、わかりやすいラベルを貼付します。
・ 使用後は、必ず定位置に戻すように徹底します。
(4)使用頻度別分類
・ 毎日使うもの、週に1回使うもの、月に1回使うものなど、使用頻度別に分類します。
・ 使用頻度が高いものほど、取り出しやすい場所に収納します。
(5)カテゴリー別分類
・ 工具・治具、文房具や、書類など、カテゴリー別に分類します。
・ 同じカテゴリーのものは、まとめて収納します。
(6)数量管理
・ 各アイテムの必要数量を決め、それを超えないように管理します。
・ 必要数量を超えたものは、不要なものとして処分します。
3.2 整頓
(1)定位置に決めたものを、定量・定方向に置く
・ 定位置に決めたものは、決められた数量と方向に置きします。
・ 一目で何がどれくらいあるのかがわかるようにします。
(2)わかりやすい表示や標識をつける
・ 定位置や内容物などを、わかりやすく表示します。
・ 誰でもすぐに必要なものを見つけられるようにします。
(3)視覚的管理
・ 必要な情報を、色分けやイラストなどを使って視覚的にわかりやすく表示します。
・ 一目で状況を把握できるようにします。
(4)5Sの徹底
・ 整理、整頓、清掃、清潔、しつけの5Sを徹底します。
・ 常に整理整頓された状態を維持します。
3.3 清掃
(1)ゴミや汚れをなくす
・ 清掃道具を使い、ゴミや汚れを徹底的に掃除します。
・ 見えない部分も清掃します。
(2)清潔な状態を保つ
・ 定期的に清掃を行い、清潔な状態を維持します。
・ 汚れが発生しやすい場所は、重点的に清掃します。
(3)清掃分担
・ 清掃場所を分担して、効率的に清掃を行います。
・ 清掃の責任者を決め、責任を持って清掃を行います。
(4)清掃基準の明確化
・ 清掃基準を明確化し、清掃の質を均一化します。
・ 清掃記録をつけ、清掃状況を管理します。
4. 3S活動の製造業以外への展開
3S活動は、主に製造部門で行われてきました。しかし、近年では、製造部門だけでなく、間接部門や官公庁など、様々な業種・業態でも行われるようになってきています。
例えば、
・ オフィスなどの間接部門では、書類や備品の整理整頓、清掃を行う。
・ 飲食業では、厨房や客席の整理整頓、清掃を行う。
・ 小売業では、商品の陳列や清掃を行う。
など、さまざまな場面で3S活動を行うことができます。
3S活動を、ぜひ自社の職場環境改善に役立ててみてください。
5. 終わりに
3S活動は、職場環境を改善するだけでなく、従業員の意識や行動を改善することにもつながります。また、3S活動が円滑に行われるようになれば、次のステップとして5S活動へ移行していきましょう。
ここでは、3S活動の進め方の例を示します。
(1)3S活動の目標を設定
・ 3S活動の目標を設定し、達成に向けて取り組みます。
・ 目標は、具体的に、達成可能な内容に設定します。
(2)3S活動のルールを定める
・ 3S活動のルールを定め、全員が遵守できるようにします。
・ ルールは、わかりやすく、守やすい内容に設定します。
(3)3S活動の意識啓蒙
・ 3S活動の重要性について、従業員に理解してもらうための教育・啓蒙活動を行います。
・ 3S活動に関するポスターや掲示物を作成します。
(4)3S活動の成果の評価
・ 3S活動の成果を定期的に評価し、改善点を探します。
・ 評価結果は、従業員に共有し、モチベーション向上に役立てます。
3S活動を、ぜひ自社の職場環境改善に役立ててください。
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参考文献
5S導入ハンドブック 西沢和夫 かんき出版 2007年
引用図表
図1 トヨタの4S 出典:トヨタ式生産システム -トヨタ方式- トヨタ自動車工業株式会社 S48.1
ORG:2024/02/05