1.8 国際単位系(SI単位系: S.I. Units )

1.8 国際単位系(SI単位系: S.I. Units )

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国際単位系の前身として、メートル法が産声を上げたのはフランス革命の時代でした。メートル法は1875年にメートル法条約の成立により次第に世界に受けてきました。その際、メートル及びキログラムの新しい国際原器が製作され。1889年の1889 年の第 1 回国際度量衡総会(CGPM)で公認されました。
また、1875年5月20日、メートル法条約の条項1に基づいて、国際度量衡局(BIPM)が設立されました。(フランス,パリ近郊)

1960年第11回国際度量衡総会で、メートル単位系(MKS単位系)はSI国際単位系と呼ばれるようになりました。

1. SI国際単位系の構成

現在のSI国際単位系の構成は、7個のSI基本単位(表1.8.1)、それを補完するSI組立単位(表1.8.2)、それと数値の大小を完結に示すためのSI接頭語(表1.8.3)とがあります。

表1.8.1 SI基本単位   国際文書第8版(2006) 国際単位系(SI)

表1.8.2A  SI組立単位: 基本単位を用いて表される一貫性のあるSI組立単位の例   国際文書第8版(2006) 国際単位系(SI)

表1.8.2B  SI組立単位: 固有の名称と記号で表される一貫性のあるSI組立単位   国際文書第8版(2006) 国際単位系(SI)

表1.8.2C  SI組立単位: 単位の中に固有の名称と記号を含む一貫性のあるSI組立単位の例   国際文書第8版(2006) 国際単位系(SI)

表1.8.3 SI接頭語     国際文書第8版(2006) 国際単位系(SI)

2. SI基本単位

ここでは、SI国際単位系の基本となる、基本単位としての、7つの基本物理量について単位や定義とともに見ていきましょう(表1.8.4)。

表1.8.4 7つのSI基本単位    参考:国際文書第8版(2006) 国際単位系(SI)

ここで、定義のところで、便宜上各単位の前に1を付けています。国際度量衡総会によって承認された定義にはついていないことをお断りしておきます。

この表からわかるように、20世紀の後半には、質量以外の基本単位は、基礎物理定数などによる普遍的な定義になりました。その結果、レーザや原子時計により、過去とは桁違いの正確さで標準が示される様になりました。

その中で、質量については、定義とそれを表すものが一体となっています。今日でも、国際キログラム原器は、国際度量衡局の原器庫に厳重に保管されています。その原器の第一コピー40個は副原器として各国に保管されていますが、損耗などのリスクを抑えるために、利用が極度に制限されながら校正に供されています。

質量の定義については、2011年の国際度量衡総会で、基礎物理定数に基づいてキログラムを再定義することで合意されました。現在研究が進められているのは、アボガドロ定数に基づく再定義が有力視されています。改訂の目標は2018年です。

図1.8.5 国際キログラム原器       計測と制御 Vol.53 No.1 2014年1月号 臼田 孝氏論文

3. 7つの基本物理量の依存関係

SIの7つの基本物理量は、次元的に独立とみなしています。しかし、実際はいくつかの物理量は依存関係があります(図1.8.6)。

図1.8.6 7つの基本物理量の依存関係  計測と制御 Vol.53 No.1 2014年1月号 臼田 孝氏論文

定義から明らかなとおり、物質量(モル)は質量(キログラム)に依存しています。また、光度(カンデラ)は、エネルギーに帰着されますので、質量(キログラム)、長さ(メートル)、時間(秒)に依存します。

さらに、電流(アンペア)は、空中線に作用する力として定義されていますので、やはり質量(キログラム)、長さ(メートル)、時間(秒)に依存します。ただし、電圧、抵抗、電流の電気量は、ジョセフソン効果などの量子デバイスで相互に再現性良くあらわされていますので、実質的には電流(アンペア)については、力学量との依存関係はありません。

このような依存関係は、冗長性を与えることになるので、実現された単位に対して相互監視機能が働いて、信頼性を高める利点があります。しかし、質量(キログラム)については、依存関係がありませんので相互にチェックすることができません。従って、物質量(モル)も相互に検証する手段がありません。

 

参考文献
国際文書第8版(2006) 国際単位系(SI)
計測と制御  Vol.53 No.1 1月号 国際単位系(SI)の体系紹介と最新動向(概論) 臼田 孝氏

 

引用図表
[表1.8.1] SI基本単位   国際文書第8版(2006) 国際単位系(SI)
[表1.8.2A] SI組立単位: 基本単位を用いて表される一貫性のあるSI組立単位の例   国際文書第8版(2006) 国際単位系(SI)
[表1.8.2B] SI組立単位: 固有の名称と記号で表される一貫性のあるSI組立単位   国際文書第8版(2006) 国際単位系(SI)
[表1.8.2C] SI組立単位: 単位の中に固有の名称と記号を含む一貫性のあるSI組立単位の例   国際文書第8版(2006) 国際単位系(SI)
[表1.8.3] SI接頭語     国際文書第8版(2006) 国際単位系(SI)
[表1.8.4] 7つのSI基本単位    参考:国際文書第8版(2006) 国際単位系(SI)
[図1.8.5] 国際キログラム原器       計測と制御 Vol.53 No.1 2014年1月号 臼田 孝氏論文
[図1.8.6] 7つの基本物理量の依存関係  計測と制御 Vol.53 No.1 2014年1月号 臼田 孝氏論文