管摩擦係数(Moody 線図)

ムーディ線図

管摩擦係数の見方(Moody 線図)

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1.コールブルックの式とムーディ線図

表面粗さの異なる円管の管摩擦係数を近似的に求める式は、
コールブルック(Colebrook)によって下記のように定式化されました。

Colebrook s fomula ・・・ (1)

これを、グラフ化したものがムーディ線図(Moody diagram)です。
管の粗さ/直径とレイノルズ数とがわかれば、管摩擦係数λの値が
求められます。

ムーディ線図

図:ムーディ線図(管摩擦係数)

図A: ムーディ線図

2.ムーディ線図の使い方

ここでは、ムーディ線図を使って円管の管摩擦係数を求めて見ましょう。
手順を示しますと

(1)管路内の流れのレイノルズ数(\( Re \))を計算します。
レイノルズ数は下記の式で与えられます。

\( Re = \displaystyle \frac{ ud }{ \nu } \)   ・・・(2)

ここで、
\( u \);管内の平均流速(m/sec)
\( d \);円管の内径  (m)
\( \nu \);動粘度係数  (m2/sec)

(2)管路の相対粗さ \( \varepsilon / d \) を求めます。
新しい管の場合は、ムーディ線図と同じく、ムーディが示した各種の実用管に対する相対粗さを求めたグラフ(図B)から求めます。管を長期間使用すれば、発錆や水あかの付着によって、壁面粗さが増大して、同じ圧力勾配が維持されるとすると、流量が減少します。
コールブルックやホワイトによれば、粗さ突起の大きさは管の使用年数\( T \)に比例して増加するとしています。
新しい管の壁面粗さを\( \varepsilon_{ o } \) (mm)、T年後の壁面粗さを\( \varepsilon \) (mm)とすると

\( \varepsilon = \varepsilon_{ o } + \alpha T \) ・・・ (3)

であらわされます。この式で\( \alpha \) αは定数で、水質や管材質によって異なりますが、
おおよそ

\( \alpha =0.06 ~ 2.1 \)(mm/year)程度になります。
可能な限り、実験的に求めるべきですが、実際上は新品の管の場合の管摩擦係数\( \lambda \) を求め、経年変化分を考慮して、乗数を掛けて管摩擦係数を決めることが多いです。
また、1965年にドイツのリヒターが発表した、各種管に対する壁面粗さを表Cに示します。

出典:機械工学便覧 第6版

出典:機械工学便覧 第6版

図B: 実用管の相対粗さ

管内面粗さリヒター

図C: 各種管に対する壁面粗さ

(3)ムーディ線図横軸のレイノルズ数の目盛から、(1)で計算したレイノルズ数の所で縦線を引きます。
(4)ムーディ線図の右側の縦軸の目盛で、(2)で計算した相対粗さ数値の所に印を付けます。
(5)その点に最も近い曲線にそって、仮想線を引きます。
(6)(5)項で引いた仮想線と(2)項で引いたレイノルズ数の縦線との交点から、横軸に平行に左側に線を引きます。
(7)(6)項で引かれた線が左側の縦軸に交わる点が、管摩擦係数になります。

 

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3.[例題]

実際にムーディ線図を使って、管摩擦係数を求めてみましょう。
1.条件
使用流体:清水
流体温度:25℃
流体速度:u=2m/sec
円管内径:d=30cm (=0.3m)
流体の圧力:0.5MPa
円管の粗さ:ε=0.3mm(鋳鉄管)
動粘性係数を求めると、温度25℃の清水が圧力0.5MPaの時は、おおよそ0.857mm2/sec(ν=0.857×10-6 m2/sec)となります。データ編の”水の物性”を参照してください。

2.Re数を求めます。
Re=ud/ν=2(m/sec)x0.3(m)/0.857×10-6(m2/sec)
=7×105

3.管路の相対粗さを求めます。
ε/d=0.3(mm)/300(mm)=0.001

4.Re数の値と、ε/dの値より、ムーディ線図を読むと、λ=0.02 が読み取れます。

 

 

リンク先:実際の管路の圧力損失の計算例について、

応用編:油圧工学入門/2.5.3 回路の諸損失

を、ご参照ください。

 

REV:2019/12/4
修正:2019/6/28
本コンテンツをご覧いただいた方からの御指摘で、ムーディ線図でRe数の線の位置が間違っているのが判明致しました。修正致しました。

管摩擦係数λ= 0.024 → 0.02

御指摘頂いた、***様には本当に感謝致します。ありがとうございました。