(2)スクラッチ硬さ

(2)スクラッチ硬さ

スクラッチ硬さは、PVD、CVDなどの極めて薄い膜の硬さを測定するのに用いられます。
圧子の形状は、ビッカース硬さ用やロックウェル硬さ用などが使用されます。

スクラッチ硬さは、圧子の先端で被測定物の表面を引っかき、そのときの破壊形態から薄膜の特性を評価するものです。引っかき時の摩擦抵抗や圧子の押し込み深さなどのデータから薄膜の硬さを求めます。その際には引っかき痕内での亀裂の発生や膜の剥離による基材の露出あるいは引っかき痕の周囲の亀裂や剥離の発生形態なども観察して、それらの観察結果と合わせて、薄膜の付着つ陽さや硬さなどの特性を判断します。

スクラッチ硬さの測定では、荷重-押し込み深さ曲線の理解が不可欠です。