2.2.2. 連続の式

2.2.2. 連続の式(equation of continuity)

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図2.2.2.1に、流路管を考えます。流路入口からsの位置に、流れに垂直な断面積Aの断面を考えます。ここで、流れは一次元流れであると仮定すると、この断面上では、全ての流線上の速度、圧力は同一で、s及び時間tのみで流れの状態は定まります。

図2.2.2.1 一次元流れ

Adsの微少空間に対して質量保存則を適用します。この微少空間の質量はρAdsになり、dt時間における質量の増加は次式で表されます。

 (式2.2.2.1)

一方、この断面Aに流入する質量は、,流速をvとすると時間dtの間に、

          (式2.2.2.2)

になります。この値は距離sの関数とみなすことができるので、x+dsの断面から流出する質量は、

 (式2.2.2.3)

式2.2.2.2と式2.2.2.3との差

      (式2.2.2.4)

が、流体がds区間を流れる間に変化した質量と考えられます。

ここで、質量保存の法則から、式2.2.2.1と式2.2.2.4 との和は、0になりますので、次式が成立します。

  (式2.2.2.5)

この式を連続の式といいます。

圧縮性流体の定常流の場合は、第1項は0になりますので、

  (式2.2.2.6)

が成り立ちます。

さらに、非圧縮性流体の場合は、なので、

           (式2.2.2.7)

となり、流路を通過する流量Qが与えられます。

 

 

 

 

参考文献
機械工学便覧 第6版 α04-03章  日本機械学会

引用図表
[図2.2.2.1] 一次元流れ 機械工学便覧より

ORG: 2018/2/20