2.11 音の強さと音圧との関係
2.11 音の強さと音圧との関係
音の強さをJ(W/m2)、音圧実効値をP(Pa)とすると、両者の間には次の関係があります。
ここで、
ρ:空気の密度 (kg/m3)、標準大気圧(760mmHg)20℃ のかわき空気の密度は、1.240 kg/m3
c:空気中の音速(m/s)、標準大気圧(760mmHg)20℃ のかわき空気の密度は、343.3 m/sec
ここで、ρcは、音響インピーダンスといい、常温付近では、温度によってあまり変化しません。おおよそ400N/(m2sec)程度の値をとります。
音響インピーダンスが温度でどのように変化するかを下表に示します。
標準状態の乾燥空気について、音速に対する温度の影響と、関連する物理量[5]。
気温 [℃] |
音速 [m/s] |
密度 [kg/m3] |
音響インピーダンス [N·s/m3] |
---|---|---|---|
35 | 351.96 | 1.1455 | 403.2 |
30 | 349.08 | 1.1644 | 406.5 |
25 | 346.18 | 1.1839 | 409.4 |
20 | 343.26 | 1.2041 | 413.3 |
15 | 340.31 | 1.2250 | 416.9 |
10 | 337.33 | 1.2466 | 420.5 |
5 | 334.33 | 1.2690 | 424.3 |
0 | 331.30 | 1.2920 | 428.0 |
-5 | 328.24 | 1.3163 | 432.1 |
-10 | 325.16 | 1.3413 | 436.1 |
-15 | 322.04 | 1.3673 | 440.3 |
-20 | 318.89 | 1.3943 | 444.6 |
-25 | 315.72 | 1.4224 | 449.1 |
音の強さと音圧とは、上式の関係があることから、音の物理量の基本量として、音圧あるいは音の強さののどちらを用いても同じことになります。