トヨタ生産方式

トヨタ生産方式(Toyota Production system)

 

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1.トヨタ生産方式とは

トヨタ生産方式は、トヨタが自動車の組立生産のために創出された生産方式です。

「ジャスト・イン・タイム」と「自働化」の2本柱を基本に、いろいろなツールにより高効率の生産を維持する生産方式です。

「ジャスト・イン・タイム」は、トヨタ自動車の創業者の豊田喜一郎が、1936年に自動車組立専用工場として新設された挙母工場での生産に際して考案した部品供給方式を言います。
「必要なモノを、必要なときに、必要なだけ、手に入れる。」という思想に基づいて、多品種少量生産に適した生産方式として考案されました。
工場への普及については、戦争による中断もあり、戦後を待たなければなりませんでした。

「自働化」は、トヨタグループの創始者、豊田自動織機の豊田佐吉により発明された、糸切れを起こした織機が自動的に停止する仕組みに起源をもちます。この仕組みにより一人の作業者が多くの設備・機械を保守できる多台持ち出来、少人化が可能になります。

「ジャスト・イン・タイム」、「自働化」を実際に具体化して自動車製造に適用したのが、トヨタ生産システムの実質的な生みの親である大野耐一です。大野は1954年に、後に「かんばん」と呼ばれるツールを生産ラインに適用しました。最初は限られた工程から始め、徐々に適用する工程を広げて、1970年ごろには工場全体に適用されるようになりました。

トヨタ生産方式は、一般にはTPSと呼ばれていますので、これ以降はトヨタ生産システムをTPS(Toyota Production System)と表記します。

TPSは、常に時代や環境とともに変化しています。TPSの核心は、人間のためのシステムにあります。
TPSの基本思想は、「徹底したムダの排除」です。ムダ排除の思想に基づいて、工数低減、生産性を高めるために具体的にいろいろな施策を展開しています。

 

2.トヨタ生産システムの枠組み

TPSが目指すものは、「徹底したムダの排除」を基本としてものづくりの生産性をあげることと言えます。

具体的にまとめると、

① ムダを徹底的に排除
② 売れた分だけ、流れでつくる
③ 平準化生産
④ 自働化
⑤ 必要なものを必要な量だけつくる
⑥ 現地現物の重視
⑦ 人の能力を最大限活用

となります。

図1 にTPSの基本的な枠組みを示します。

図1 トヨタ生産システムの枠組み

 


 

まとめ

・トヨタ生産システムは、「ジャスト・イン・タイム」と「自働化」の2本柱を基本に、経験的に組み立てられた生産方式です。

 

[お勧め]
トヨタ生産方式の基本概念である「ムダ取り」と排除すべき「7つのムダ」を、皆さん個人個人の仕事の改善に生かせないかと考えた、コンテンツのリンク先を以下に示します(外部リンクです)。ご一読いただければ幸いです。

 

参考文献
トコトンやさしいトヨタ生産方式の本   澤田善次郎他  日刊工業新聞社  2004年
トヨタ式「改善」の進め方   若松義人  PHPビジネス選書  2007年

 

引用図表
図1 トヨタ生産システムの枠組み   参考;トヨタ式「改善」の進め方

 

ORG: 2021/08/15