3. 流量計の選択方法

3. 流量計の選択方法(How to select flowmeter)

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2項で述べた流量計は、流量測定の目的によって適用可能な流量計はほとんどの場合2~3種類程度に絞られます。それらから計測データの使用目的により最適な流量計を絞り込みます。

 

1. 流量計選定条件

流量計を選定するためには、幾つか検討しなければならない項目があります。

 

(1)性能:

不確かさ(精度)、再現性、レンジアビリティ、直線性、応答時間、外部への出力、圧力損失など。
まず、流量計測の目的に適合した流量計の選定が必要です。取引用か、制御用か、あるいは監視用か、それぞれの用途に対して要求される性能を検討しなければなりません。

(2)設置条件:

取付方向(水平・垂直)、流れ方向、直管長さ(上流・下流)、口径、脈動流の有無、付属機器の取付け可否(整流器・セパレータ・制振器・フィルターなど)、配管振動、配管材質、爆発性雰囲気(防爆要否)、電源など。

 

(3)環境条件:

雰囲気温度、湿度、腐食性雰囲気の有無、電気的干渉など。
設置条件や環境条件を満足する形式を具体的に絞り込みます、

 

(4)経済的条件:

流量計購入費用、設置費用、ランニングコスト、メンテナンスコスト、校正費、寿命、補用品コストなど。
流量計にかかる全コストを考慮して最適な流量計を選択するようにします。
ただし、流量計測が必要な設備では、ほとんどの場合既存の設備があるので(自社とは限りませんが)、白紙の状態から測定原理や方式までさかのぼって選定することはまずありません。現在使用している形式の流量計で問題が無いのであれば、改めて流量計の形式を変える必要性はありません。

 

2. 各形式流量計の特徴(長所と短所)

流量計の各形式毎に、長所と短所を示します(表3.1)。

表3.1 各形式流量計の特徴

 

3. 測定対象液体と適合する流量計形式別

ここでは、測定対象液体に適合する流量計を形式別に示します。気体については省略します(2項で、気体用の流量計も記述しており、記載せずにすみません。引用文献に示されています。下記のリンク先を御参照下さい。)

表3.2(a) 測定対象液体と適合する流量計

表3.2(b) 測定対象液体と適合する流量計

測定対象が気体の場合の流量計形式別のリンク先: 流量計ガイド
(液体の部分も、ほぼ流量計ガイドからの引用です。)

 

 

 

 

参考文献
流量計ガイド    黒森健一   インターネット
Flow Mwasurement Text of MEP 281 Measurements Ain Shams University   Prof. Dr. Nabil Abdel Aziz MAHMOUD

 

引用図表
表3.1 各形式流量計の特徴   参照;Flow Mwasurement
表3.2(a),(b) 測定対象液体と適合する流量計  参照;流量計ガイド

 

ORG:2018/9/13