11.1 はじめに(ねじ結合)

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11.1 はじめに(ねじ結合)

ねじ山は、円筒面や円すい面に連続したらせん状の溝を切削や転造などで形成して作ります。円筒面に1本のらせん溝が形成されているねじは1条ねじといいます。最初のねじの間に第二のネジが形成されているねじは2条ねじといいます。同様に多数ねじが形成されているねじを多条ねじといいます。ねじには右ねじ、左ねじがあります。
ねじ継手は主に、2つの要素;ボルトとナットから構成されています。また、構成部品の片方に直接ねじを形成する場合もあります。

ねじには、色々な用途があります。代表的なものには次のようなものがあります。
(1)機械または構造物の部分同士を結合したり、部分同士が相互に動かないようにします。
例えば、六角ボルト、六角ナット、小ねじ、止めねじなどがあります。締付けることにより軸力が発生し、その目的を達成する場合がほとんどなので、締結用ねじ(threaded fastner)と総称されます。

(2)管と管、あるいは機械と管とを接続します。
例えば、管継手などに用いられる管用ねじ(pipe thread)が該当します。

(3)機械または構造物の一部分を本体に対して直線的に移動させます。
一般には、送りねじ(feed screw)といわれますが、工作機械などで送り精度が要求される場合は親ねじ(lead screw)といわれます。

(4)微細な位置調整を行います。
例えば、製図用のコンパスやディバイダで脚の開きを微調整するのに使用します。

コンパス

(5)微小な変位を拡大して表示します。
例えば、マイクロメータのねじは、ピッチの異なる2つのねじの組合せにより、微小な変位を測定表示することができます。  →(写真要)

(6)大きい力を発生させることができます。
例えば、万力はねじを締め付けることにより、大きい力でワークを締め付けて保持することができます。

(7)大きい力の発生((7))と位置調整((4))の両方の機能を持たせることができます。
例えば、ジャッキのねじや、バルブのステムに形成されたねじなどがこの役割を行っています。

(8)張力の調整を行います。
例えば、建築構造物でゆがみを無くすために使用します。

ターンバックル

出典:https://bacchu614.exblog.jp/19351488

(9)互いに,はめあわされたおねじとめねじで、一方を直線的に移動させることにより他方を回転させて使用します。

 

出典:機械工学便覧 第6版