11.3 ねじに関する主な用語

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11.3 ねじに関する主な用語

(1)ねじ山(thread ridge)およびねじ溝(thread groove)
円筒または円すいの外面または内面に設けられた断面が一様なコイル状の突起をねじ山(thread ridge)といいます。また、.ねじ山とねじ山との聞にあるコイル状の空間をねじ溝(thread groove)といいます。

(2)ねじ(screw thread)、平行ねじ(cylindrical screw thread)、およびテーパねじ(taper screw thread)
ねじ山をもった円筒または円すい形状の全体を、ねじ(screw thread)といいます。円筒のねじとテーパ形状のねじとを区別して記述する場合は、円筒形状のねじを平行ねじ(cylindrical screw thread)、テーパ形状のねじをテーパねじ(taper screw thread)といいます。

(3)おねじ(external thread)およびめねじ(internal thread)
平行ねじ、またはテーパねじが円筒または円すいの外面にある場合はおねじ(external thread)、内面にある場合はめねじ(internal thread)といいます。

(4)右ねじ(right-hand thread)および左ねじ(left-hand thread)
ねじの端面を軸方向から見たときにねじを時計回りにたどっていくと、観察者から遠ざかるねじ山をもったねじを右ねじ(right-hand thread)、反時計方向にたどれば遠ざかるねじ山をもったねじを左ねじ(left-hand thread)といいます。

(5)リード(lead)
ねじ山に沿って軸線のまわりを一周するときに,軸方向に進む距離をいいます。

(4)ピッチ(poitch)
互いに隣り合うねじ山の相対応する2点を軸線に平行に測った距離をいいます。

(5)一条ねじ(single thread)および多条ねじ(multiple thread)
リードがピッチに等しいねじを一条ねじ(single thread)といいます。リードがピッチの 2倍以上の整数倍のねじを多条ねじ(multiple thread)といいます。

(6)外径(majordiameter of extemal thread)、内径(minor diameter of intemal thread)、有効径(pitchdiameter)、および谷径(minordiameter of extemal thread、major diameter of intemal thread)
ねじ山の山頂に接する仮想的な円筒または円すいの直径を、おねじの場合は外径(majordiameter of extemal thread)、めねじの場合は内径(minor diameter of intemal thread)といいます。
ねじ溝の幅がねじ山の幅に等しくなるような仮想的な円筒または円すいの直径を、有効径(pitchdiameter)といいます。ねじ溝の谷底に接する仮想的な円筒または円すいの直径を、谷径(おねじの場合は、minordiameter of extemal thread、めねじの場合はmajor diameter of intemal thread)といいます。

(7)フランク角(flank angle)およびねじ山の角度(thread angle)
ねじ面をフランク(fiank)といいます。ねじ山の軸断面形において,フランクと軸線に直角な直線となす角度をフランク角(flank angle)といいます。一つのねじ山において、両側のフランクがなす角度をねじ山の角度(thread angle)といいます。

  • (8)リード角(lead angle)
    ねじの直径をdL、リードをLとすると、

tanβ=L/(πdL)

で、定義される角度βをリード角(lead angle)といいます。リード角は直径dLに応じて変わります。通常は、有効径d2で代表されることが多いです。

(9)有効断面積(stress area)
おねじ部品の引張強さ,耐力などの計算に用いられるおねじの断面積を有効断面積といいます。一般的には、おねじの有効径d2と谷径d3との平均値を直径とする円の面積として与えられます。
谷径d3は通常

d3=d1-(H/6)

として、計算されます。

 

 

 

 

ねじの各部の名称

ねじの名称

出典:機械工学便覧 第6版

 

出典:機械工学便覧 第6版