水力平均深さ

■水力平均深さ(hydraulic mean depth)

 

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■ 水力平均深さとは

まっすぐな円形断面直管内の十分に発達した流れの領域では、圧力損失\( \Delta p \)⊿pは、次式で表されます。

    (1)

ここで
\( \Delta p \):圧力損失(N/m2
λ: 管摩擦係数(-)
d: 円管の内径(m)
ρ: 円管を流れる流体の密度(kg/m3
v: 管内平均流速(m/s)
l: 管軸長さ(m)

 

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非円管断面の直管では、式(1)のdの代わりに、dk(=4m)を代表寸法として、式(2)が用いられます。

 

      (2)

ここで、

m:水力平均深さ(hydraulic mean depth)、または流体平均深さ(m)

といいます。

水力平均深さmの定義は、

m = (管断面積)/(管断面内の流体のぬれ縁長さ)

です。

また、dk(=4m)を水力直径(hydraulic diameter) といいます。

レイノルズ数は、

Re=vdk

が、用いられます。

ちなみに円管の場合は、円管の直径をdとすると、

水力平均深さmは、

m = (管断面積=πd2/4)/(管断面内の流体のぬれ縁長さ=πd)= d/4

従って、水力直径dkは、

dk = 4m = d

になります。

 

■層流の場合

層流の場合は、円管以外の直管の管摩擦係数は解析的に求めることができます。

[長方形管]
辺の長さを、2a,2b とすると、管摩擦係数λは、次式で表されます。

 

     (3)

[正方形管]
式(3)でa=bとおくと、

 

      (4)

[平行二平面]
式(3)でa → ∞ とすると、

 

      (5)

[同心二重円管]

外管半径をro、内管半径をriとすると、

 

     (6)

水力平均深さは

    (7)

になります。

その他の異形管についても、いろいろな研究者により解析および実験がされています。

 

■乱流の場合

[長方形管]
壁面が滑らかな長方形管に対する乱流領域でのλは、水力直径dk=4mを用いると、円管の管摩擦係数にほぼ一致します。

[同心二重円管]
壁面が滑らかな同心二重円管の場合は、修正レイノルズ数として式(7)に示す式を用いると、管摩擦係数は円管のそれにほぼ一致します。

修正レイノルズ数は、

      (8)
ここで

    (9)

 

    (10)

で表されます。

 

 

 

参考文献
機械工学便覧第6版α04-08章    (社)日本機械学会
技術資料 管路・ダクトの流体抵抗 (社)日本機械学会

 

引用図表
同心二重円管     技術資料 管路・ダクトの流体抵抗

 

ORG:2017/8/26
Correct:2017/8/30