4.2 ロックウェル硬さ

4.2 ロックウェル硬さ(Rockwell hardness HRC,HRA)

スポンサーリンク

1919年、アメリカの技術者S. P. Rockwell氏により考案されました。更にC. H. Wilson氏により実用化された硬さ試験です。

ビッカース硬さやブリネル硬さは、くぼみの面積を測定して硬さを求めるので演算が若干複雑になりますが、ロックウェル硬さは押込み深さを測るだけで済むので、硬さ試験の迅速化をはかれます。深さの零点として初試験力を負荷した点を基準とし、更に試験力を負荷してから再び初試験力に戻したときの、くぼみ深さの差tmmを測定して硬さ値を算出します。

ロックウェル硬さは、圧子に頂角が120°のダイヤモンド円錐を用います。まず、98N(10kgf)の初試験力で試料にセットして、ついで1471N(150kgf)の試験力で押し付けて、再び98N(10kgf)の初試験力に戻した時のくぼみの深さの差から求まります。読みはデジタル式が普通ですが、昔はダイアル直読式もありました。傷は比較的浅く、摺動部以外は仕上がり品に適用できる範囲です。HRC70位までは測定できます。 HRCは、試験力が1471N(150kgf)ですので、厚みが薄いものは測定できません。

薄鋼板や、表面焼入れ・窒化・浸炭などの硬化層の厚みを測る場合は、もっと荷重が小さい588N(60kgf)や981 N(100kgf)を使用する場合があります。それぞれ588N(60kgf)の試験力をHRA、981N(100kgf)の試験荷重をHRDといいます。ここで、HRDはあまり使用されません。

また、ダイヤモンド円錐の代わりに、1/16インチ(φ1.588mm)の鋼製のボールに981N(100kgf)の荷重をかける硬度を、HRBと言います。このHRBは100(HRC換算で23)まで測定できます。軟質鋼や可鍛鋳鉄、銅合金やアルミニウム合金などの測定に使用されます。

ロックウェル硬さ試験機には薄板用で試験力を147N(15kgf), 294N(30kgf), 490N(50kgf)と下げたロックウェル・スーパフィニッシャ硬さ試験機があります。ダイヤモンド圧子を使うのがNスケールで、窒化層または硬い材料の薄板用。1/16インチの鋼球を使うのがTスケールで、軟質鋼、黄銅、青銅などの薄板用です。スケールの表し方は、試験荷重とスケールとを組み合わせて、15N,30N,50N及び15T,30T,50Tと呼びます。

一般的に、鋼球圧子と超硬合金球圧子(例えばHRBSとHRBW)では、超硬合金球の方が低めの値を示すので注意を要します。

 

ミツトヨ ロックウェル硬さ試験機