シード、緑内障患者向けに、コンタクトで眼圧測定

シード、緑内障患者向けに、コンタクトで眼圧測定

概要
シードは眼球の膨張を検出するセンサーを内蔵した検査用コンタクトレンズを、2015年秋に発売する予定です。センサー内蔵の「スマートレンズ」が国内で発売されるのは初めてです。データは無線で記録装置に送られ、病院の検査では分からなかった日常生活で眼球内圧力(眼圧)の変動を把握できます。眼圧を下げる必要がある緑内障の治療に役立てる予定です。

 

眼圧測定が可能なコンタクトレンズの開発は、スイスのベンチャー企業、センシメッド社が行いました。構造は、シリコン素材のレンズの中にゆがみを検知するセンサーとデータを送るアンテナが埋め込まれています。眼圧の増加による眼球の形状変化を検知します。

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測定されたデータは、目の周りに装着したアンテナが受信して、記録装置に転送します。医師がデータをチェックして眼圧の変化により投薬量の調整などを行い、治療に役立てることができます。

レンズは使い捨てで、24時間の測定が可能です。ヨーロッパでは既に、センシメッド社が販売しています。

医療機関向けで、病院が患者に貸し出すことになります。価格は、装置一式で100万円前後、レンズは1枚数万円になる見込みです。健康保険の適用外になるとのことです。

緑内障というのは、眼圧が高くなり、視神経に障害が出る病気です。進行すると失明する場合もあります。治療は、眼圧を下げる点眼薬を使用するのが一般的です。厚生労働省の統計によると、緑内障の患者は日本全国で70万人以上いるとのことです。

眼圧は、通常、医療機関で眼圧計により測定されます。眼圧は、時間帯や姿勢によって変化するため、測定時には正常であっても、気付かずに病状が進行することがあります。24時間の継続的な測定の必要が指摘されていました。
参考
日常生活で生体データを取得する技術の開発
今回、紹介した事例の他に、日常生活を送りながら生体データを取得する技術の開発は盛んになっています。

1.コンタクトレンズ:グーグル
2014年1月、米グーグル社が、涙に含まれるブドウ糖を検出するコンタクトレンズの試作品を開発しています。糖尿病の患者に欠かせない血糖値を推定できます。技術供与を受けたヨーロッパ製薬最大手のノバルティス社(スイス)が実用化に向けて開発を進めています。

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https://wired.jp/2014/07/18/google-and-novartis-hope-to-launch-smart-contact-lens-in-five-years/

 

2.血圧センサー:セント・ジュード・メディカル社(US)
セント・ジュード・メディカル社は、肺動脈内に埋め込むことが可能な血圧センサーの技術を持つベンチャー企業を買収しました。心不全が重症になる前に予知して、医師が治療法を見直すことができるシステムを、米国で販売しています。

3.衣服:東レ・NTT
2014年1月、東レとNTT、NTTドコモは、心拍数や心電波形などの生体情報を検知する機能を持った繊維素材を発表しました。名称は「hitoe」と名付けられています。伸縮性や通気性も持っています。
導電性高分子を繊維径がおおよそ700nm(ナノメータ)の極細繊維(ナノファイバー)の間隙に含ませることにより導電性樹脂の連続層を形成させたものです。

4.ゲルパッド:東芝
2014年7月、脈波、心電位、皮膚温、体動の4種類の生体データを読み取れる14grの小型センサーを開発したと発表しました。ゲルパッドにより胸部に密着させて精度を高めています。新製品は、ヘルスケアの様々な用途での活用が見込まれます。例えば、睡眠の質の解析が従来の大掛かりな装置の取付けと比較して、小さなゲルパッドの張付けだけで可能になります。

 

 

引用元: 日本経済新聞 2015/7/10

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