治具(jig)とは

治具(jig)とは(What is a jig?)

 

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1. 治具とは

治具とは、機械部品の製作、組立、検査を進める工程で、ワークを取付け、あるいはワークに取付けて加工部分の位置決めをしたり、工具の案内をする器具です。正確を期すと、工具の案内をするものを治具(ジグ;jig)、ワークを取付けるものを取付具(fixture)に分類されますが、実際上はこの2つを区別することは困難な場合が多いです。一般には、両方を合わせて治具ということが多いです。

 

 

2. 治具の種類

治具は、それを使用する作業により、治具は多くの種類に分類されます。

(1)ドリル治具(drill jig)
(2)中ぐり治具(boring jig)
(3)旋削治具(lathe fixture)
(4)平削り治具(planing fixture)
(5)フライス治具(milling fixture)
(6)ブローチ治具(broaching fixture)
(7)歯切り治具(gear cutting fixture)
(8)研削治具(grinding fixture)
(9)精密加工治具(precision machining jig)
(10)マシニングセンタ治具(machining center fixture)
(11)溶接治具(welding jig, welding fixture)
(12)組立治具(assembling jig, assembling fixture)
(13)検査治具(inspection jig, inspection fixture)
(14)塗装治具(painting fixture)

 

また、異なる分類として、一定の部品にのみ使用される専用治具と、少しの設計変更でいろいろなワークに対して使用できる汎用治具とに分ける分類もあります。

 

 

3. 治具を用いることによる利点

治具を用いることにより、多くの利点が考えられます。

(1)部品加工が容易になる。
(2)ワークの取付け時間が減少する。
(3)特殊な作業を容易に行える。
(4)作業者の熟練度が要求されない。その結果、労働コストが削減できる。
(5)製品の製作工程での失敗が減少する。
(6)検査の一部を省略でき、検査費用の削減が可能になる。
(7)部品加工の精度向上が図れ、製品の品質が安定する。
(8)品質が安定する結果、品質管理費用を削減できる。
(9)部品の互換性が向上する。
(10)生産工程を改善する。
(11)増産対応が容易である。
(12)コストの削減が可能になる。
(13)安全性の改善により事故が減少する。
(14)ワークごとの測定、位置決め、及び段取りが不要となり、段取り時間の短縮が可能になり、サイクルタイムが減少する。

 

しかし一方で、治具の製作費は一般に高価です。従って技術的な検討と同時に、製品の予定製作個数により、経済的な検討が必要となります。

 

 

 

参考文献
新編機械製作_下巻 機械製作法研究会  養賢堂
What are Jigs and Fixtures, their Advantages, and Di erences  Prescient Technologies HP
  https://www.pre-scient.com/knowledge-center/jigs-and-fixtures/jigs-and-fixtures.html

 

ORG:2023/09/18

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